腱板損傷
腱板損傷
転んでから肩が上がらなくなった
スポーツで接触してから肩が痛くなった
急に腕が上がらなくなった
夜になると肩が痛くなる
1. 腱板損傷とは?
腱板(けんばん)というのは、肩の関節を支える4つの筋肉とその腱のことです。この腱板は、肩を動かす際にとても大切な役割を果たしています。肩を上げたり、腕を回したりするときに、腱板がしっかりと肩を安定させてくれるんです。
でも、スポーツや重いものを持つ作業などで肩に負担がかかると、腱板に傷がついたり、引き伸ばされたりすることがあります。これが「腱板損傷(けんばんそんしょう)」です。腱板が傷つくと、肩を動かすたびに痛みを感じたり、腕が上がりにくくなったりします。
腱板損傷は年齢とともに起こりやすく、特に40代以上の方に多いです。また、繰り返しの動作や無理な姿勢を続けると、腱板に負担がかかりやすくなり、損傷が起きやすくなります。
2. 腱板損傷をほおっておくとどうなる?
腱板損傷をそのまま放っておくと、痛みがどんどん強くなり、肩が動かしづらくなってしまいます。最初は少しの痛みや不快感だけかもしれませんが、時間がたつと腱が完全に切れてしまうこともあります。腱が完全に切れると、肩を動かすのが非常に難しくなり、日常生活に大きな支障をきたします。
例えば、腕を上げたり、物を持ち上げたりする動作ができなくなり、簡単な家事や仕事も大変になってしまうことがあります。また、肩の周りの筋肉も弱くなり、肩が固まってしまうこともあります。これは「肩関節周囲炎」と呼ばれる状態になり、痛みや動きの制限がさらにひどくなります。
早期に治療を始めることで、腱板の損傷が広がるのを防ぎ、痛みや不便を軽減することができます。放置せず、しっかりとケアをすることが大切です。
3. 腱板損傷改善ストレッチ方法
腱板損傷を改善するためには、肩周りの筋肉を無理なくほぐし、柔らかくするストレッチが効果的です。以下は簡単にできるストレッチ方法です。
1. 肩の回転運動
両手を肩に乗せ、肘で大きな円を描くように肩を前後に回します。これを10回ずつゆっくりと行います。この動きで、肩の周りの筋肉をほぐし、血流を良くします。
2. 壁を使ったストレッチ
壁に向かって立ち、手を肩の高さで壁につけます。そのままゆっくりと体を後ろに引き、肩を伸ばします。無理のない範囲で10秒間キープし、元の位置に戻します。これを3回繰り返します。このストレッチで肩の前側を伸ばすことができます。
3. 肘を引くストレッチ
片方の腕を肩の高さで前に出し、反対の手でその肘を体の方に引きます。この状態で15秒間キープし、反対側も同じように行います。肩の後ろ側を伸ばし、筋肉をほぐす効果があります。
ストレッチは無理をせず、痛みがあるときは控えるようにしましょう。肩の動きを少しずつ改善していくことが重要です。
4. 腱板損傷の施術について
腱板損傷の施術では、まず肩の炎症や痛みを抑えることが最優先です。柔道整復師は、手技療法や物理療法を使って、肩の痛みを和らげる治療を行います。
手技療法
柔道整復師は、肩の周りの筋肉や腱をやさしくほぐし、血行を促進させる手技を用います。これにより、痛みを軽減し、筋肉の緊張を和らげることができます。また、肩の関節の動きを良くするための調整も行います。
物理療法
超音波や電気治療などの物理療法を使うことで、肩の炎症を抑え、腱の回復を助けます。これらの治療は、腱板の治癒を促進し、痛みを和らげるのに効果的です。
リハビリテーション
痛みが和らいできたら、リハビリを通じて肩の筋力を回復させ、再発を防ぐことが重要です。筋力トレーニングや肩の柔軟性を高めるエクササイズを、柔道整復師の指導のもとで安全に行います。
早期に治療を開始し、適切なケアを続けることで、腱板損傷からの回復を目指すことができます。