胸郭出口症候群
胸郭出口症候群
腕をあげてると首から腕にかけて痛くなる
細かい指の動作がしにくい
洗濯物を干すときに手がしびれる
手先が冷たくなる
常に腕や手がだるさを感じる
胸郭出口症候群とは?
胸郭出口症候群(きょうかくでぐちしょうこうぐん)は、首から腕にかけての神経や血管が圧迫されることで起こる症状です。胸郭(きょうかく)というのは、胸の部分を指し、その出口にある隙間で神経や血管が通っています。この隙間が狭くなったり、圧迫されると、腕や手に痛みやしびれが出たり、重だるさを感じるようになります。
胸郭出口症候群の原因としては、姿勢の悪さが大きな要因です。例えば、猫背になったり、デスクワークやスマートフォンの長時間使用で首や肩が前に出てしまうと、胸郭の出口が狭くなってしまうことがあります。また、重い荷物を持ったり、長時間腕を上げる動作を繰り返すことも、胸郭出口症候群の原因となることがあります。
胸郭出口症候群をほおっておくとどうなる?
胸郭出口症候群をそのまま放っておくと、症状がどんどん悪化する可能性があります。初めは軽いしびれやだるさだったものが、次第に腕や手の力が入りにくくなったり、痛みが強くなって日常生活にも支障をきたすことがあります。特に、夜寝ている間に腕がしびれて目が覚めるような場合は、日中の疲労も蓄積しやすくなり、体全体の調子が悪くなることもあります。
さらに、血管が圧迫されると、血流が悪くなって手や指が冷たく感じたり、むくみが出ることもあります。このような症状が長期間続くと、肩こりや頭痛、さらには姿勢の悪化による背中や腰の痛みなど、他の部分にも影響が出てしまうことがあります。早めに対処することで、症状の悪化を防ぐことが大切です。
胸郭出口症候群改善ストレッチ方法
胸郭出口症候群の改善には、日常的に行える簡単なストレッチが効果的です。以下は、自宅でもできるストレッチの一例です。
- 首の横伸ばしストレッチ
- 椅子に座り、片手をお尻の下に置いて体を安定させます。
- 反対の手で頭を軽く横に倒し、首の横側をゆっくりと伸ばします。
- この姿勢を15~20秒間キープし、反対側も同様に行います。
- 肩甲骨寄せストレッチ
- 両肩を後ろに引くようにして、肩甲骨を寄せます。
- このとき、胸を開くように意識し、5~10秒間キープします。
- 肩や胸の前の筋肉が伸びていることを感じながら、ゆっくり行いましょう。
- 胸の前伸ばしストレッチ
- 両手を後ろで組み、肩甲骨を引き寄せながら腕を後方に伸ばします。
- 胸を広げるようにして、10秒間キープします。これにより胸郭周辺の筋肉がリラックスし、神経や血管への圧迫が軽減されます。
これらのストレッチを1日数回行うことで、胸郭出口症候群の症状を和らげる助けになります。特に、デスクワークの合間やスマートフォンの使用後に行うと、肩や首の緊張をほぐす効果が期待できます。
胸郭出口症候群の施術について
胸郭出口症候群に対する施術として、柔道整復師は手技を用いて筋肉や関節のバランスを整える治療を行います。姿勢の改善が重要なポイントなので、まずは体のゆがみを確認し、首や肩、胸の周りの筋肉をほぐしていきます。これにより、神経や血管が圧迫されていた部分の緊張を和らげ、血流や神経の働きを改善します。
また、肩甲骨や胸郭の動きをスムーズにするために、ストレッチや運動療法を組み合わせたアプローチも行われます。普段の姿勢を正しく保つためのアドバイスや、日常生活での注意点も指導されることが多いです。施術を定期的に受けることで、胸郭出口症候群の再発を防ぎ、長期的な健康をサポートすることができます。
胸郭出口症候群は、正しい治療と日常のケアで十分に改善が見込める症状です。早めに対策を取り、痛みやしびれから解放されましょう。